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長尺ステンレスダクト | 株式会社 協和工業

長尺ステンレスダクト | 株式会社 協和工業
製品カテゴリ 薄板板金
業界 産業機器
材質 SUS304-2B
用途 ダクト
サイズ・板厚 1500×120×50mm
加工方法 ブランク、曲げ、溶接
説明

今回ご紹介する長尺ステンレスダクトは、一見するとシンプルで簡単に加工できる形状に見えますが、その製作過程には、高度な精密板金の技術が凝縮されています。本製品は、耐食性と加工性のバランスに優れた代表的なステンレス鋼であるSUS304の2B材を使用しており、板厚は1.0mmという薄板仕様です。サイズは長さ1500mm、幅120mm、高さ50mmという長尺の製品であり、この「長さ」と「薄さ」の組み合わせが、加工の難易度を格段に高めています。

本製品の核心となる工程は、1500mmという全長にわたるチャンネル曲げ(コの字曲げ)加工です。板金加工、特に長尺物の曲げ加工においては、端から端まで均一な角度で曲げること、すなわち「通り精度」を確保することが極めて困難となります。特に1.0mmのような薄板で長尺の場合、わずかな材料の特性差や機械の癖が、中央部と端部での角度のばらつきや、製品全体のねじれ・反りとなって現れやすいためです。この通り精度が出ていないと、製品としての機能を満たせないだけでなく、後工程にも重大な影響を及ぼします。

この難易度の高い長尺曲げ加工を実現するために、当社ではアマダ製の3000mm幅、加圧能力170tという高性能な最新鋭プレスブレーキを導入しています。この余裕あるスペックを持つ機械により、長尺製品であっても全域にわたって均一かつ安定した圧力をかけることが可能となります。しかし、高性能な機械さえあれば良いというわけではありません。材質ごとの特性を見極め、最適な金型を選定し、微妙な補正値を入力する熟練オペレーターの技術があって初めて、究極の通り精度が実現するのです。

さらに本製品は、この高精度な曲げ加工が施された本体に対し、別パーツが溶接される複合的な構造を持っています。写真からも見て取れるように、側面上端には補強用の帯材がスポット溶接され、さらに側面には別パーツが溶接によって取り付けられています。ここで重要となるのが、前述した曲げの「通り精度」です。もし、本体の曲げ角度にわずかでもばらつきがあれば、これらの別パーツをあてがった際に隙間や段差が生じてしまいます。その状態で無理に溶接を行えば、深刻な外観不良や強度不足を引き起こし、製品としては成立しません。つまり、この製品の美しい仕上がりは、その前段階である曲げ加工が完璧な精度で行われていることの証明でもあるのです。

このように、長尺かつ薄板の精密曲げと、異なる手法による溶接を組み合わせた本製品は、当社の精密板金加工技術の高さをお分かりいただけるのではないでしょうか。協和工業は、単に図面通りに形を作るだけでなく、素材の特性を深く理解し、最適な設備と職人の技を融合させることで、お客様の求める高品質な製品を提供いたします。難易度の高いステンレス加工、長尺曲げ加工でお困りの際は、ぜひ協和工業にご相談ください。

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